横浜市戸塚区内藤歯科のHPです。このページは当院で骨造成をしない理由について説明します。

医療法人社団横浜歯友会 戸塚駅前 内藤歯科

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【当院で骨造成しないわけ】

おことわり

内藤

このページは私の手技レベルから見た見解となります。

骨が少ない患者様に対しインプラントを入れる場合、骨造成(GBR、サイナスリフト)を行うということは数多くの世界的権威も推奨しており、開業医でも広く認知されている手法のため、歯科医師の中では多数派であるということは承知しています。
ただ骨造成の非常に煩雑な工程を私の手技レベルでミスなくこなすことは難しいと私自身でよく分かっております。よって、インプラントを推奨する歯科医師の一般的な総意(コンセンサス)とは一部異なる意見となります。このページはあくまでも、内藤の個人的な見解だとお考えいただきますようお願いします。

「もう次のインプラントは嫌だ。」は失敗

ある場所をインプラントにして、数年後他の場所の歯もダメになってしまった場合、またインプラントを入れたいと思っていただけるか否か。「前のインプラントで大変な思いをしたから、次はブリッジでいきたい。」と患者様に思わせてしまったら、私はこれを失敗だと考えています。インプラント治療において外科的侵襲に対する考慮は優先順位の中でも上位に考えなくてはならないと考えます。すると増骨手術は消極的にならざるを得ないのです。

骨造成に消極的な3つの理由

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@外科的侵襲が大きい

簡単に言ってしまえば、痛みや腫れが強く出る傾向があるということです。
それもそのはずでインプラントを入れる以外に、歯肉を大きく剥いで、自分の骨を削って採取して移植した後、チタンのフレームや膜をビスでとめたりと複雑な工程をこなさなくはいけないので、術後は痛み腫れが大きく出ることは想定しなくてはいけません。また、手術の回数も2、3回以上の複数回の場合が多いです。
痛みに寛容な方なら問題はないのですが、インプラントは数年後、他の部位にもしなくてはならない場合もあります。その時、前回の痛みなどの記憶があると二の足を踏んでしまいますよね。

A唾液による感染リスク

唾液の中には多くの細菌がいます。これは人間(歯科医師)の目には決して見えません。
1)術中の感染 
歯肉を大きく切開剥離して骨を移植し固定するのが増骨手術ですから、どうしても1時間程度はかかります。この間、開いた部分がどれだけの唾液に汚染されたか把握は困難です。
2)術後の感染
歯肉をしっかりと縫合しても、動きの激しい口腔内のことですから、数ヶ月経過するとチタンプレートや膜が露出するケースも珍しくありません。感染しないケースもあるのですが、感染を起こすと再手術を必要とするケースをあります。

B治療期間が長い

骨を移植して数ヶ月経過してから、ようやくインプラントを入れて、また数ヶ月待って・・と1年以上かかることはよくあります。もちろん待ってくださる方なら何の問題もないのですが、その間の生活の質(QOL)には少なからず問題が出ると考えます。

骨造成をやめた方がよい方

@痛みに弱い方

増骨手術の痛みは強く出る場合があります。痛みは繊細な方と、寛容な方がいらっしゃいますので、繊細な方はやめた方がいいとおすすめしております。腫れや内出血も想定してください。

A治療費は高額になります

手技工程が増えるので治療費はインプラント代以外にもかかります。各病院によって料金は違ってきますが、相場的には1本で60万円くらいします。

B忙しい方、引越しの予定がある方

症例にもよりますが、治療期間が1年超えることは珍しくありません。手術も1回で終わることは少ないので通院回数もかかります。

増骨手術は大学病院に紹介しております

骨造成を否定しているわけではありません

私自身は本格的な増骨手術をいたしませんが、骨造成自体を否定している訳ではありません。骨の少ない患者様に対し、増骨手術を積極的に行い目覚ましい成果を上げているドクターもいますので、どうしても増骨手術を伴うインプラント治療が必要だと思われる場合は、神奈川歯科大学付属横浜クリニックに紹介をしております。

自分の腕以上の手技はやらないというのも責任かと思います。

インプラント手術は基本手技の範囲で行う方針でおります。
 
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【骨造成(増骨手術)とは】

(1)GBRの手法

GBRの流れ

GBRも色々な手法があみ出され細分化してきています。ここでは基本的な流れの一例を患者様向けにご紹介します。今回はインプラントを入れる治療と、GBRを同時に行う場合の説明です。

下顎骨

@骨の中で、矢印の部分にインプラントを打ちたいと仮定すると、ご覧の通り、骨の厚みが薄いのでインプラントがはみ出してしまいます。

インプラント

A骨の中にインプラントを入れてみるとインプラントの一部が露出してしまいます。これでは骨にインプラントが覆われていないので、強固な固定を得ることができません。そこで露出したインプラントの上に人工骨を移植します。

バイオス

Bもっとも有名な歯科用の増骨材である「バイオス」。またはこれに類似するパウダー(顆粒状)のカルシウムを患者様の血液に混ぜてペースト状にしてから、増骨したい部分に盛り足して使用します。このペーストに患者様自身の骨を削って採取して混ぜる手法もあります。

人工骨

C骨の足りない部分に、人工骨を盛り足します。実際の手術では、この上にメンブレンという膜かチタンのプレートを装着してから粘膜を縫合します。盛り足した人工骨は、数ヶ月先に患者さんの骨に置き換わるという想定です。

(インプラントを入れる手術とGBRを同時に行わない手法もありますが、今回は同時に行う方法について説明いたしました。)

(2)サイナスリフトの手法

サイナスリフトの流れ

サイナスリフトは外科的な侵襲が大きいので最近ではソケットリフトが多くなってきました。
今回はまずサイナスリフトだけをして数ヶ月後骨が厚くなってから、インプラント手術を後で行う手法の説明をしていきます。

サイナスリフト1

@上顎の奥歯にインプラントを打ちたい時に、骨が薄くてインプラントが固定できない。そのために骨の厚みを増やしましょうという時の手術法です。
上顎の5、6、7番あたりの骨が薄いことはよくあります。

サイナスリフト2

A上顎の奥歯の上には、上顎洞(副鼻腔の1つ)があります。大きな上顎洞の人もいれば、小さな上顎洞の人もいます。上顎洞の大小は優劣ではなく単なる個人差です。
この方は上顎洞が小さく、骨に厚みがあるため、骨造成をしなくても良い例です。このような方も多くいらっしゃいます。10mm以上あると理想的です。

サイナスリフト3

B対照的に緑の矢印のような、骨の薄い方は、この部分にインプラントが打てません。薄いベニア板にネジを打っても、しっかりとした固定ができないのと同じことです。しかし、ここにインプラントが固定できないと噛めないわけです。

そのため、サイナスリフトをして骨の垂直方向の厚みを出す手術をしなくてはなりません。ちなみにソケットリフトといって、サイナスリフトより、小さい手術で同じような効果を得られる手術もありますが、このHPの説明はサイナスリフトだけで説明して、ソケットリフトは割愛します。

下顎骨

Cここから手術です。歯肉切開して頬側の粘膜は深いところまで剥離をします。
上顎骨の骨面を露出させて骨の一部に窓を開けます。

インプラント

D上顎洞にあるシュナイダー膜と言われる膜を窓から器具を入れて丁寧に剥がしていき、上方に押せるようにします。
ちなみに、この手術はよく生卵で練習をします。生卵の殻に直径1cmほどの穴を開けて、卵の内側にある薄皮をシュナイダー膜に見立てて、外から器具を入れてゆっくり破れないように殻から剥がすというものです。
実際の手術ではこれを出血する中、唾液が入る中でやるわけですから、どれほどの難易度か少しお分かり頂けると思います。
シュナイダー膜も卵の内膜のように薄い方もいらっしゃれば、比較的厚い方もいますが、術前にはわかりません。薄い方ほど難しいです。
そのためシュナイダー膜が破れるなんていうことはよくありますし、補修の方法も練習します。

サイナスリフト6

E人工骨と患者様の血液を混ぜたペーストを充填します。シュナイダー膜が破れていないことが絶対条件になります。シュナイダー膜が厚いか薄いかでサイナスリフトの難易度はずいぶん違ってきます。

サイナスリフト7

F開窓した骨を穴に戻して、粘膜を縫合してサイナスリフト(上顎洞挙上術)は終わりになります。1時間はかかります。

サイナスリフト8

G数ヶ月後、充填した人工骨が患者様ご自身の生きた骨に置換されます。これで埋入予定部分の骨の厚みが確保されたわけです。骨造成手術の中で、サイナスリフトは難易度が非常に高い手術だと思います。

サイナスリフト10

H骨が厚くなったら、インプラントを打ちます。

(条件によっては、サイナスリフトの手術とインプラント埋入も同時に行う場合もあります。)

多少の骨補填術は行います

骨の切削片を盛って骨をつくる

インプラント手術でドリリングして骨に穴を開けると切削片(削りカス)が出ます。これをインプラントの近くに盛り足して補強する程度の骨補填(ちょっとした骨造成)は行っております。切削片は患者様ご自身の骨なので非常に信頼性があります。特に前歯の抜歯即時インプラントの場合は積極的に骨補填を行うことが多いです。

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